病院から帰ってきた母の言葉

ある日、病院から返ってきた母がこんな言葉を口にしました。

「大学病院行ってきたけど、ちゃんと説明してくれなくて、何が原因なのかよくわからなかったわ。一応治療はしてくれるって言うけど、いつもの診療所の方が安心なんだけど。」

かかりつけ医に比べて、初対面の大学病院の医師の説明が丁寧ではないという話でした。元々は精密検査のために設備が整っているということで、その大学病院を紹介されたということです。

そして、現状も治療方針も納得しないまま、形ばかりの説明を受けてきたということです。素人に説明したところでムダという傲慢さを持った医師は少なくありませんが、まさにその手のタイプだったようです。

たしかに患者は医療においては医師のようなプロではありません。中途半端に説明を受けたところで、専門家の意見にかなうような判断もできないでしょう。しかし、患者は自分の体のことを知る権利があるはずです。

結局、この件があって不信感が募ったため、母に一度かかりつけ医に相談に行くように提案したところ、そうしてみるということに落ち着きました。大学病院のあの医師に担当されることは、母としても嫌だったようです。

マスコミでも勤務医の過酷な労働実態について報道されていますし、一人一人に丁寧に向き合えないことを一方的に責めるつもりもありません。しかし、命に関わるかもしれない治療を任せる患者側の立場としては、横柄な医師よりも丁寧な良医を臨むのも事実です。

このサイトは、医療従事者ではなく、患者側の立場に立って病気を理解することを目的にしています。

残念ながら、どこにでも良医がいるとは限りません。病気の種類や症状の進行の度合いによっては、設備が整った病院が限定されることだってあります。

そんな時、運悪く医師に恵まれなければアウトというのは、あまりにも希望のない話でしょう。そこで、医師の説明の中で分からなかった医療用語等を理解するために、このサイトを利用して頂ければと思います。

究極的に言えば、医師から個別に丁寧な説明を受け、このサイトがなくても安心して治療してもらえる社会が一番です。しかし、現状の日本の医療業界は理想とは程遠い環境にあります。そこで、少しでも患者さんの助けになればと思い、このようなサイトを作ることにしました。

技術的な面だけではなく、人格的にも優れた良医が増えることを切に願います。