腹膜播種(ふくまくはしゅ)とはどのような症状なのか、健康な人にはわかりにくい言葉ですよね。私も以前はどのような症状が起こるものなのかわかりませんでした。ですが実際に身内の身に癌という病気と、末期の症状が襲ってきた時に、改めて腹水というものの恐ろしさを実感しました。

何度目かの入院の時に、お腹が張って苦しいという訴えを聞きました。見ると確かにお腹が膨らんでいるように見えました。医師に聞いてみると「腹水が出たね」とおっしゃっていました。この時始めて腹膜播種という言葉や腹水という言葉が使われました。

腹水が溜まってしまっていても、すぐにどうこうする事はできないのが現実でした。本人はとても辛そうでしたので、何とかして欲しいと思ったのですが、当時お世話になっていた病院の医師は、腹水を抜くと患者さんが弱るので、やたらと抜く事はできないという方針でした。

検査をした結果はやはり腹膜播種になっていて、それによる腹水でしたので、ショックで弱くなってしまう可能性が高いため、腹水の治療はできませんでした。その後少しして亡くなるという結果に終わりましたが、最近では腹水を抜く事で患者さんの状態が改善するという報告もあるそうです。

色々と調べてみると、腹膜播種による腹水が出た時には、腹水を抜く事によって患者さんの体力を奪う結果になるという事は理解できました。ですが最新の治療によると、腹水を濾過して体内に戻すといった方法を行う事によって、腹膜播種が起きている末期癌の患者さんが社会復帰をした報告もあるそうです。

なので腹膜播種で腹水がたまったからといっても、全てを諦めるのではなくて、できる事を可能な限りやってみてはどうでしょうか。

腹膜播種で腹水が溜まる仕組みとは

腹膜播種という症状はどうして起こるのでしょうか?どうしても腹水が溜まる仕組みを知りたくて、色々と調べてみたのでまとめてみました。

腹膜播種は癌などの病気になった時に、腹膜と言われる内蔵を保護している膜のような部分があるのですが、この部分にガン細胞が種を散りばめたように発生している事から名付けられたそうで、この症状になると腹水の量が増えていくのです。

もともと腹腔の中には少量の腹水があるもので、臓器どうしの摩擦が起こらないように、潤滑油の役割を果たしているとも言われています。この腹腔の中の腹水は常に量が保たれているものですが、腹膜播種によって排泄より腹水の量が増える事があります。

すると腹水がどんどん溜まってお腹が膨れてくるわけです。腹水の成分は養分である事が多いため、腹膜播種による腹水は排泄しない方がいいという医師が多いのも事実で、実際に腹水を出すと弱ってしまうという例がたくさんあるのも事実として受け止めなくてはならないでしょう。

腹膜播種による腹水の治療についてですが、一般的には抗腫瘍剤などを投与して様子を見ます。この時に薬が効けば腹水の量が正常な量になるのですが、排泄がうまくできないと問題の解決になったとは言えません。

そこで最近の研究で、腹膜播種によって溜まってしまった腹水を抜いて、濾過してその濾過した腹水を身体に戻すという治療が効果的であると言われ始めています。ただこの治療法は設備がある病院ではないとできないというデメリットがありますが、試してみる価値は絶対にあると思います。